コペンハーゲンはすっかり秋です。
今年は夏らしい天気が少なかったので、もう秋のなんて心残りではありますが、同時に秋の物悲しさも好きな自分としては、ちょっと嬉しい。少しでも気持ちのいい秋晴れが続くといいな、と願っています。
さて、そんな過ごしやすい秋のコペンハーゲンで、マラソンはいかがでしょう。
最近では日本でもランが流行っていて、マラソン大会も多く開催されていますよね。
コペンハーゲンでもマラソン人口は多く、休日の公園にはランをする人がひっきりなしに現れます。
一年を通して、大小のマラソンイベントが開かれる中、やはり大きなものは5月のフルマラソン、そして先日行われた9月のハーフマラソン。
今日は街全体で、住民も一緒になって楽しめるコペンハーゲンのハーフマラソンの様子をお届けします!なんと波乱万丈な今回、最後には嵐の幕切れとなりました。。
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プロも参加する本格的な大会
毎年9月の日曜日に開催されるコペンハーゲンハーフマラソン。なんと2017年で第3回目という、まだ歴史の浅い大会。
それなのに、このハーフマラソンには世界中からプロ選手も参加します。というのも、この大会の1週間後には世界の最高峰の大会のひとつベルリンマラソンが開催されるので、そのための足慣らしに最適と注目を集めているらしいです。
もちろんハーフの記録は公式に認証され、デンマーク人優勝者にはオリンピックの選手選考のポイントが加算されるそう。
というわけで、開始前のスタートライン付近に勢ぞろいした黒人選手やプロ選手の様子は圧巻です。筋肉が美しい!
そうとはいえ、もちろんプロでなくても参加可能です。参加費は450kr。
気軽に走れる距離もあり、市民にもとても人気。2017年の参加者はまだ公式には発表されていませんが、会場のアナウンスでは2万2千人ということでした。ちなみに2016年は2万1928人だったそうです。
日本では有名な名古屋ウィメンズマラソンが2万人、比較的最近始まった神戸マラソンが2万人、ということを考えると、その規模が実感できるのではないでしょうか。
コースは以下の地図の通りです。
始めはØsterbro、Nørrebro地区と住宅地エリアではありますが、後半、クリスチャンスボーやコンゲンスニュートウなどの名所地区を走ります。
普段歩行者が通れない道を通り、海風を感じられるようになっているので、走りがいがあるコースなのではないでしょうか。
木曜日〜土曜日はお得なマラソンフェアへ
大会前には、必ずゼッケンの引き換えをしなければなりません。同時に、どこの大会でもたいていはExpoと呼ばれるマラソンフェアが開かれます。
ハーフマラソンのCPH Half Expoは、Østerbro地区にあるFælledparkenで開かれました。バスの1Aなら中心地からすぐです。
まずはゼッケンの引き換え。受け取ったメールに記載されているエントリー番号のブースで、ゼッケンとパンフレット、記念Tシャツなどをもらいます。
公式HPによると、このフェアには3万5千人が訪れるとのこと。
参加人数よりもはるかに多いのはなぜ…?と思いますが、それは順路を進んでいくと分かります。
スポーツメーカーや栄養ドリンク等のメーカーなどが一挙に集まった、セールコーナー。これがフェアの目玉!
自由に入場できるので、ラン好きには必見です。ランニンググッズやシューズ、時計などが、通常よりもかなり安く手に入りますよ。最低でも20〜30%オフにはなっていたかと。
注目は、大会公式スポンサーのNIKEのブース!特にシューズがかなりお安く、約1500krのシューズが800kr台の大サービス!これは要チェック。参加しない方でも、ぜひぜひ次回は覗いてみてくださいね。
当日はすっきり秋晴れ!かと思いきや…
さて、大会当日。
スタートは11:15〜とゆっくりです。
我が家からも1人参加者がいるので、自転車でスタート会場のFælledparkenへ向かいました。
自転車からの眺めですが、同じ方向に向かう人はほとんど参加者でした。
会場には10:30に到着しましたが、やはりすごい人!みんなソワソワ、でもいい表情でした。
これ↓なんの列でしょう?
なんと。トイレ待ち!
簡易トイレがあちこちに設置されてはいるのですが、どこも長蛇の列。こんなに並んでて間に合うのだろうか…?今後参加される方は、これ要注意ですね!家を出る直前や公園前のカフェや公衆トイレで済ませる方がよさそうですよ。
写真に見える画面では、レース中に中継を見ることができます。また、荷物などを預けられる選手ゾーンのほか、フードトラックゾーン、トランポリンやミニバンジージャンプのあるキッズゾーンなどもあり、レース以外にも十分楽しめますよ。
さらに、スタート&ゴール地点には観覧席も設けられていて、良い眺めで観戦可能。激混みではないですが、それなりに人気の場所なので早めに来るのがよさそうです。
私たちは、このあとこの観覧席の屋根に助けられることになるのですが、それはまだ知る由もなし…。
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微妙な盛り上がりでレーススタート!
私たちはラッキーなことにの観覧席に陣取ることができたので、スタートを見守りました。
実はこのスタート、普通ならカウントダウンがあると思うのですが、特になく。1分前まではしきりにしゃべっていたアナウンスも残り30秒で静寂。そしてスタートが切られるという微妙なものでした。
そのため観客も盛り上がりきれず、ざわっとした感じのスタート。
それにしても、やっぱりプロ選手の走りは速かった!全力疾走なんじゃ!?ってくらいあっという間に目の前を通り過ぎて行ったのでした。
優勝はバーレーン選手、そして開始1時間半でやってきた嵐…
そしてやはりハーフマラソン、展開が早いです。
参加者約2万人全員がようやく通り過ぎ、ちょっと一息ついていたところで、もうゴール。優勝者の記録は58分40秒で、バーレーンからやってきた選手でした!最後までペースが速い!
そんな大歓声の中、ふと空を見ると、なんだか怪しい黒い雲が広がっている…。今にも雨がこぼれそうでしたが、遠くの空は明るかったので、たいしたことないと思っていたものの…。
開始1時間半になろうとする頃、突然の雨!
ポツ、ポツ、からの、急な大粒の雨!ザーーっどころかダダダーーーっという感じの音でした。勢いもすごいので、当たるとイタイ。。。
そしてついには突風、雷もあらわれる荒れっぷり。雷に至っては、まさに真上で鳴り続け、耳をつん裂く轟音、光でした。
最近はこんな嵐も珍しくはなくゲリラ雷雨のように10分ほどで過ぎ去るのが通常だったので、今回もそうと思いきや、20分経っても30分経っても止む気配なし。終いには雹も降ってきて、お天道様ご乱心のご様子。
ちょうど1時間半過ぎに主人がゴールしそうだったので見届けたかったのですが、観客席の下の屋根から身動きが取ることができませんでした。
その後なんとか主人と落ち合い、これはもう帰るしかないと嵐の中自転車を走らせ、帰宅。フードブースでゆっくりしようと思ってたのに…泣。バタバタのハーフマラソンでした。
嵐の天気、その後…
帰宅後は!
あんなに怒っていたお天道様も期限を取り戻しカラッとした晴れに。さらに友人の「虹を見ちゃった〜」と浮かれ気味のSNSも憎たらしく思ってしまうほど、心が荒れていました。
が、これも今思えばもういい思い出…かな?こんな歴史的大会にいたこと、今後の酒のみ話になりそうです。
さて、翌日の新聞で知ったこの大会のその後。
なんと、3分の1がゴールできないまま、中止になったそう!
すぐ雨は止んだものの、冠水する道路が相次ぎ、ずぶ濡れになった選手の疲労もすごかったらしいので。
また、雷の影響で3人が病院に運ばれました。雷に打たれたわけではないようですが、かなりの轟音だったので、ショックがひどかったのではないでしょうか。なにより、命には別条がないそうなので不幸中の幸いではありますが。
確かに、豪雨の中、近くに救急車の音を聞きました。あれがもしやそうだったのかも…。
最近よくある悪天候の中でも、最低クラスの荒れよう。もうこんなことないように願いますが、気候の変動が激しいので来年もどうなることやら…
参加しない楽しみ方
最後に、参加しなくても楽しめる方法を。
もちろんパブリックビューイングや大画面、テレビでの観戦もできますが、もしお近くなら、ぜひ沿道で応援を!
東京やパリなどの大都市と違って、スタート地点以外は観客はまばらです。なので、朝から場所取りする必要もないですし、スタートしてから沿道に向かっても全然大丈夫。気軽に観覧できます。
また、主要道路は、マラソンが終わっても17時までは歩行者天国として満喫できます。普段は車の多い通りが人で溢れる珍しい機会なので、そのタイミングを狙ってもいいでしょう。
去年はソファーを出してきてくつろぐ市民もいたそうです。今年は叶わなかったですが、来年に期待!
それから大会公式アプリが大活躍!
大会情報や中継をスマフォで見られるのもそうですが、参加者のゼッケン番号を入力すると、5キロ地点通過以降からのラップタイム、通過時間、だいたいのゴール時間を表示してくれます。
私もこれにかなり助けられ、嵐の中ゴールしたのかどうかも分かりましたし、空き時間も計画的に行動することができました!
走者を追いかけることなく、いいタイミングで応援できますので、ぜひ参加する方にはダウンロードを!
来年の参加は今のところわかりませんが、こちらで状況をお届けできればと思いますので、またお付き合いくださいね!とりあえずいい天気に恵まれますように…祈。
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